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保護した子猫にミルクをあげようとしたら、哺乳瓶の乳首を舌で押し返されて全然飲んでくれない――そんな経験はありませんか。私も保護猫を迎えたとき、同じことで焦りました。そのとき助かったのがスポイトです。
- スポイトと哺乳瓶の使い分け方
- 正しい持ち方・押し方の手順
- 日齢別のミルクの量と回数の目安
- 先住猫・先住犬がいる家での授乳の段取り
わが家では保護した子猫にスポイトを使いましたが、コツは「押すのは最初のひと押しだけ、あとは子猫が吸うリズムに任せる」ことでした。姿勢は必ずうつぶせにし、仰向けは誤嚥のおそれがあるため厳禁です。犬2匹+保護猫1匹の多頭飼いをしながら、授乳中は先住の子たちと部屋を分けて対応していました。スポイトが向くのは哺乳瓶を嫌がる子や少量ずつ試したい場面で、生まれたばかりで吸う力が弱い子や、まとまった量を飲めるようになった子には哺乳瓶のほうが向きます。
スポイトでの飲ませ方5ステップ

知恵袋などの相談でも「哺乳瓶を舌で押し返す」「シリンジを押しすぎて誤嚥させてしまいそうで怖い」といった声をよく見かけます。スポイトは1〜2滴ずつ力加減を調整しやすい反面、1回の量が少なく授乳回数が増えやすいのが難点です。無理に統一せず、子猫の様子を見ながら道具を使い分ける気持ちで十分です。
手順は次の5つ。ポイントは「押すのは最初のひと押しだけ、あとは子猫が吸うリズムに任せる」こと。無理に押し込まないのが誤嚥を防ぐいちばんのコツです。
- 授乳前に排泄をうながす:湿らせたコットン(無ければティッシュやガーゼでも代用可)で、お尻まわりをごく優しくなでます。強くこすらず、出なくても無理に続けないでください。
- うつぶせの姿勢に整える:仰向けは厳禁です。腹ばいで、頭を少し上げた自然な姿勢に。
- 口の端からスポイトの先端を横向きに差し込む:正面からではなく、口角のすき間にそっと添えましょう。
- 最初のひと押しだけ少量を出す:そのあとは押し込まず、子猫が自分から吸うリズムに合わせます。
- 1〜2滴ずつ様子を見ながら進める:むせていないか確認し、飲み終えたらお腹を優しくマッサージしてげっぷを促しましょう。
絶対にやってはいけないNG3つ
次の3つは誤嚥や体調不良につながるおそれがあるため避けてください。
- 仰向けで飲ませる:気管にミルクが入る誤嚥のリスクが高まります。必ずうつぶせで。
- 無理に流し込む:スポイトやシリンジを押しすぎると、飲むペースを超えてむせやすくなります。
- 眠っている子を毎回無理に起こして飲ませようとする:睡眠中は成長に必要な時間です。授乳が近づいたら、まず優しく声をかけて自然に起きるのを待ちましょう。ただし生後14日ごろまでは、授乳の間隔が8時間以上空くと低血糖になる可能性があるといわれているため、その場合は優しく起こして与えてください。
鼻からミルクが出る・ゴホゴホとむせる・呼吸が速い、といった様子が見られたら、誤嚥(ごえん)を起こしている可能性があります。様子見にこだわらず、すぐに動物病院へ相談してください。低体温や脱水、丸1日近くミルクを飲まない場合も同様です。
深夜に子猫を保護して道具が無いときは
深夜で道具がない場合は、無理に授乳せず保温を最優先に。翌朝いちばんで道具をそろえましょう。
生後3〜4週ごろまでは体温調節が苦手で、冷えやすいといわれています。湯たんぽやペット用ヒーター、ぬるま湯入りペットボトルは、腕の内側に当てて熱く感じない程度に温度を確かめてからタオルで包み、直接肌に触れさせないでください(低温やけど防止)。箱の中に温かい側と涼しい側をつくるのが基本ですが、生まれたばかりの子猫は自分で涼しい側へ移動できないことがあります。温める側を熱くしすぎず、短い間隔で様子を確かめてください。体が冷たいまま・ぐったりしている場合はすぐ動物病院へ連絡を。
準備するもの
必要なのは次の4つです。
- 子猫用ミルク:必ず猫用のものを。
- スポイト・シリンジ:先端が丸くやわらかい動物用で、容量は1ml〜3ml程度の小さめが扱いやすいです。
- タオル・保温グッズ:保温・拭き取り用に。
- 体重計(後述):体重の記録用に。
「100円ショップのスポイトでも代用できる?」とよく聞かれますが、深夜など道具がない場面での応急処置としては使えます。ただし目盛りがなく、先端が硬かったり大きすぎたりすることもあるため、翌朝には動物用のものに切り替えるのが安心です。
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ミルクの作り方と温度
結論は、子猫用ミルクを表示どおりの濃さで溶き、人肌(目安約38℃)に冷ましてから、飲む分だけその都度作ることです。お湯は一度熱めに沸かしてから、腕の内側に垂らして熱く感じない程度まで冷まします。
人間用の牛乳は与えないでください。牛乳は乳糖が多く、消化できずお腹を壊すことがあるといわれています。作り置きは雑菌が繁殖しやすいため避け、飲みきれる分だけ用意しましょう。量・回数・温度の具体的な数値は、製品パッケージの記載を優先してください。
日齢別のミルクの量と回数
目安は下の表のとおりです。数値は子猫用ミルクのメーカー2社(ペットライン/日本ペットフード)が公開している日齢別の目安に合わせています。あくまで一般的な目安であり、実際の量・回数は製品パッケージの記載を優先してください。
| 日齢の目安 | 1回あたりの量 | 1日の回数 |
|---|---|---|
| 生後1〜7日 | 5〜10ml | 8〜12回(2〜3時間おき・夜間も) |
| 生後8〜14日 | 8〜15ml | 4〜8回 |
| 生後15〜21日 | 欲しがるだけ与えてよいとされる | 4〜6回 |
| 生後22〜30日(離乳準備) | 離乳食を先に与え、ミルクは少しずつ減らす | 個体差が大きく目安なし |
生まれて間もない時期は2〜3時間おきが目安で、夜間も授乳が必要とされています。また生後14日ごろまでは、授乳の間隔が8時間以上空くと低血糖になる可能性があるといわれています。あまりに長く寝ている場合や、直前の授乳量が少なかった場合は、起こして与えたほうがよいでしょう。ぐったりして起きないときは、無理に飲ませようとせずすぐ動物病院へ相談してください。
授乳量と合わせて、毎日同じ時間に体重を量って記録しておくのがおすすめです。増え方の変化に早く気づけますし、0.1g単位で量れるキッチンスケールがあれば、わずかな増減もつかみやすくなります。
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飲んでくれないときのチェック手順

飲んでくれないときは、次の順番で見直してみてください。
- ①排泄は済んでいるか:お腹が張っていると飲みたがらないことがあります。
- ②温度は約38℃か:冷めていたり熱すぎたりすると口をつけません。人肌に温め直します。
- ③姿勢・道具を見直す:うつぶせになっているか、スポイトの角度や、哺乳瓶に切り替えている場合は乳首の穴の大きさが合っているかを確認します。
- ④銘柄を変えてみる:好みが合わないだけのこともあるので、試してみましょう。
ここまで試しても飲まない、ぐったりしている・体が冷たいときは、様子見をせずすぐ動物病院へ。子猫は低血糖や低体温で急に弱ることがあるといわれています。
吸う力がついてきたら、少しずつ哺乳瓶に切り替えると授乳の負担も軽くなるはずです。ミルクをいつまで続けるか、離乳食への切り替え方は次の記事にまとめました。
先住猫・先住犬がいる家でミルクをあげるときの段取り
我が家は犬2匹と保護猫1匹の多頭飼い。子猫の授乳中は先住の子たちと部屋を分けていました。ミルクの匂いに先住の子が興奮したり、逆に子猫が緊張して飲まなくなったりするためです。
スポイトや哺乳瓶、タオルは先住の子の食器とは完全に分けて洗い、感染症を避けていました。授乳量と体重の記録は、世話の引き継ぎにも役立ちます。
※あくまで私個人の経験で、すべての子に当てはまるとは限りません。
保護した子猫に初めてミルクをあげたとき、哺乳瓶の乳首を嫌がって全然飲んでくれず焦りました。譲渡元の方にスポイトを勧められて試したところ、少しずつですが飲んでくれるように。先住犬と先住猫がいたので、授乳中は別室で対応していました。
よくある質問
Q. 寝ている子猫を起こしてまでミルクをあげたほうがいい?
A. 基本は無理に起こしません。眠いままだと十分に飲めないためです。ただし生後14日ごろまでは、8時間以上空くと低血糖のおそれがあるといわれているので、その場合は優しく起こして与えてください。
Q. ミルクの適温は?冷めたら温め直していい?
A. 目安は人肌(約38℃)です。冷めた分は温め直せますが、作り置きは避け、飲みきれる量にしましょう。
Q. 1〜2ccしか飲んでくれません。大丈夫?
A. 個体差があるので焦らなくて大丈夫なことも多いですが、体重が増えない・元気がないときは早めに動物病院へ相談してください。
Q. 100円ショップのスポイトでも代用できる?
A. 応急処置としては使えますが、目盛りや先端の形が合わないことがあるため、できるだけ早く動物用のものに切り替えるのが安心です。
まとめ
- スポイトが向くのは、哺乳瓶を嫌がる子や吸う力がまだ弱い子、少量ずつ試したい場面
- ミルクは人肌(約38℃)に冷まし、作り置きせずそのつど用意する
- 姿勢は必ずうつぶせ。押すのは最初のひと押しだけで、あとは子猫のペースに任せる
- 飲まないときは排泄→温度→姿勢や道具→銘柄の順に見直し、それでもだめなら早めに動物病院へ
- 先住の犬猫がいる家では、部屋と道具を分けて授乳するとトラブルが起きにくい
小さな命のお世話は不安も大きいですが、焦らずその子のペースに合わせていけば大丈夫です。困ったときは一人で抱え込まず、動物病院や譲渡元にも相談しながら進めてくださいね。この記事の内容は一般的な目安であり、実際の診断・処置の代わりにはなりません。
ペット用品選びの参考にしたい方は、こちらもチェックしてみてください。

