「最近なんとなく老けたな」と感じながらも、どこまでが老化でどこからが病気のサインなのか、判断できずに悩んだことはありませんか?
わたしの愛犬の1匹は、気づいたときには関節がかなり悪化していました。「元気そうに見えたのに」と後悔した経験があります。老化のサインは、じつはゆっくりと、気づきにくいかたちで現れるのです。
この記事では、犬と猫それぞれのシニア期の定義から、見落としがちな老化サイン、病気との見分け方まで、犬猫を一緒に比較しながら解説します。「うちの子、もうシニアかも?」と思っている方はぜひ最後まで読んでみてください。
- 犬猫それぞれのシニア期が始まる年齢の目安
- 見落としがちな老化サインと、犬猫での違い
- 老化と病気を見分けるための「受診を検討したいサイン」
- 年齢別に今からやっておきたいこと
- 老化のサインはゆっくり・気づきにくいかたちで現れるため、「元気そうに見える」だけで安心しないことが大切。
- 特に猫は不調を隠す傾向があるため、高い場所に登らなくなった・グルーミングが減った等の小さな変化に注意する。
- 多飲多尿・急な体重変化・呼吸の異常等は老化でなく病気のサインの可能性があり、早めの受診が重要。
- シニア期に入ったら年2回以上の定期健診を目安にする。
受診に関する重要なお知らせ
この記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療を行うものではありません。気になる症状がある場合は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
シニア期はいつから?犬と猫の年齢の目安

- 小型犬(〜10kg未満):7〜8歳ごろからシニア期とされることが多いといわれています
- 中型犬(10〜25kg未満):7歳ごろが目安とされています
- 大型犬(25kg以上):5〜6歳ごろと早めに老化が始まるとされています
- 猫:11歳がシニア期の区切りとされることが多いものの、7歳ごろから身体的な変化が始まるといわれています
特に猫は「老けにくい」というイメージがありますが、7歳を過ぎたあたりから内臓機能や体の調節力に変化が生じやすくなるといわれています。人間に換算すると40代後半〜50代にあたります。
見落としがちな「老化サイン」一覧|犬猫を比較

見た目の変化
| サイン | 犬 | 猫 |
|---|---|---|
| 白髪・グレー毛 | 口周り・顔に出やすい | 比較的わかりにくい |
| 毛並みの変化 | ツヤが落ちる・抜け毛増加 | 毛がパサつく・グルーミング減少 |
| 目の変化 | 水晶体が白く濁る(核硬化症) | 目やにが増える |
| 筋肉量の低下 | 背中・腰まわりが薄くなる | 肩甲骨・背骨が浮き出てくる |
犬の目の白濁は「白内障」と混同されがちですが、核硬化症は老化の一種で視力への影響が少ないとされています。ただし白内障との区別は難しいため、気になる場合は獣医師に確認することをおすすめします。
行動・生活の変化
- 睡眠時間が増えた:犬猫ともに多く見られます。ただし急激な変化は要注意です
- 段差を嫌がるようになった:関節や筋肉の衰えのサインの可能性があります
- 散歩を嫌がる・途中で止まる(犬):関節痛や心肺機能の低下が疑われることがあります
- 高い場所に上がらなくなった(猫):関節の痛みや筋力の衰えが考えられます
- トイレの失敗が増えた:認知症や泌尿器疾患のサインである可能性があります
- 鳴き声が増えた・夜鳴きする:認知機能の低下が疑われるサインといわれています
- 食欲が落ちた・または増えた:内分泌系疾患(甲状腺など)のサインのことがあります
りくのひとこと
わたしの保護猫・ムギ(推定11歳)は、気づいたら高いキャットタワーに登らなくなっていました。「好みが変わったのかな」と思っていたら、動物病院で関節の変化を指摘されました。猫はじっとしていることが多いので、行動の変化に気づきにくいんです。
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猫が老化を隠す理由|「具合が悪そうに見えない」のはなぜ?
猫は野生の本能から、弱っている姿を見せないようにする傾向があるといわれています。これは弱肉強食の自然界において、弱みを見せると捕食される危険があったためと考えられています。
そのため、猫は痛みや不調をかなり進行するまで隠してしまうことがあります。「いつも通りだと思っていたのに、病院に連れて行ったら重篤だった」というケースは珍しくないといわれています。
特に以下のサインは、猫が発しにくい「隠れサイン」として注意が必要とされています。
- 以前より高い場所に行かなくなった
- グルーミングの頻度が明らかに減った
- ご飯の食べ方がゆっくりになった・残すようになった
- 水を飲む量が変わった(増えた・減った)
- 抱っこを嫌がるようになった
「元気そうに見える」だけで安心しないことが、猫のシニアケアにおいて特に大切です。
老化 vs 病気|見逃してはいけない「危険サイン」
老化による変化と、治療が必要な病気のサインは区別しにくいことがあります。以下のサインが見られる場合は、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
受診を検討したいサイン
- 水を飲む量が急に増えた、またはトイレの回数が増えた(多飲多尿)
- 体重が急激に減った・増えた
- 咳・呼吸が荒い・口呼吸をしている
- 嘔吐や下痢が繰り返し起きている
- 立ち上がれない・足をかばう様子がある
- ぐるぐる回る・まっすぐ歩けない
- 目の充血・瞳の大きさが左右で違う
特に多飲多尿は、犬では糖尿病やクッシング症候群、猫では慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症のサインである可能性があるといわれています。早期発見・早期治療が予後に大きく関わるとされているため、気になった場合は速やかに受診してください。
シニアフードへの切り替えタイミング
- 消化吸収力が落ちてきた
- 体重が増えやすくなった・または落ちやすくなった
- 歯が弱くなってきた(硬いフードを嫌がる)
これらのサインが出てきたタイミングで、かかりつけの獣医師と相談しながら切り替えを検討するのが安心です。
年齢別「今やること」早見表
| 年齢の目安 | 犬 | 猫 |
|---|---|---|
| 7歳〜 | 年2回の健診・体重管理開始 | 血液検査で腎臓・甲状腺を確認 |
| 9〜10歳〜 | 関節チェック・シニアフード検討 | 年3〜4回の健診・水分摂取促進 |
| 12歳〜 | 認知症・心臓の定期チェック | 腎臓病・甲状腺の定期管理 |
健診の頻度はシニア期に入ったら年2回以上が目安とされており、年齢が上がるにつれて年3〜4回に増やすことを勧める獣医師も多いといわれています。
まとめ|「元気そうだから大丈夫」をやめてみる
老化のサインは、派手に現れるものではありません。「なんとなく」「いつもより少し」という小さな変化の積み重ねです。
- 年齢の節目でシニア期を意識する
- 行動・食欲・排泄の「いつもと違う」を記録しておく
- 多飲多尿や急な体重変化は早めに受診する
- 猫は特に「元気そうに見える」のが当たり前と思わない
「うちの子、最近変かも?」と感じたら、まずはかかりつけの獣医師に相談してみてください。早めの一歩が、その子の快適なシニアライフにつながります。
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