年齢を重ねた愛犬が、だんだんご飯を食べなくなってきた——。とても心配になりますよね。犬も年をとると、嗅覚や歯の衰えで食が細くなることがあります。でも、老犬が食べないのは、病気のサインのことも少なくありません。とくに高齢の子や持病のある子は、様子見を長引かせると危険なこともあります。この記事では、犬2匹と暮らす私が、受診の目安、食べなくなる理由、食べてもらう工夫、食べない時のフードの切り替え方までまとめます。少しでも気になるときは、自己判断せず早めに獣医師に相談してくださいね。
- ①答え:老犬が食べないのは、歯周病・腎臓病・心臓病など病気のサインのことも、というのが私の結論です。元気・体重・他の症状をチェックし、工夫は温める・ふやかす・トッピング(主食を大きく崩さない範囲で)・回数を増やす・食器を肩の高さにが基本。
- ②実績:犬2匹の多頭飼いで、老犬の食欲低下に向き合ってきました。
- ③向く人:年齢に合った・やわらかい・香りの良い総合栄養食を探している方向け。完全に食べない状態が続く/丸1日食べず元気もないときはすぐ動物病院へ。療法食は必ず獣医師の指示で。
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老犬がご飯を食べないときの受診の目安
食べない理由を考える前に、まず次のサインがないか確認してください。ひとつでも当てはまるときは、様子見をせず早めに動物病院へ相談しましょう。
- 完全に食べない状態が続く/丸1日食べず元気もない
- 水も飲まない・嘔吐・下痢・ぐったり・呼吸が荒い
- 水を飲む量が急に増えた(それ自体が病気のサインのことがあるため、食べない日数にかかわらず早めに相談を)
- 体重が目に見えて減ってきた
- 持病がある/すでに療法食を食べている子は、丸1日食べないのを待たず早めに受診を
📝 病院で伝えること:いつから食べていないか・食べた量(少しでも口にしたか)・他の症状(嘔吐、下痢、元気の有無など)をメモしておくと診察がスムーズです。
老犬が食べなくなる理由

食べない理由は、大きく「老化による生理的なもの」と「病気によるもの」に分かれます。
老化による変化
年齢とともに、嗅覚・味覚が鈍る、歯やあごの力が衰える、消化機能や運動量・代謝が落ちて必要なカロリー自体が減る、といった変化が起こります。元気があり、量が少しずつ減っているだけなら、後述の工夫で食べやすくしてあげましょう。
病気のサインかも
一方、老犬が食べない背景には病気が隠れていることもあります。よくあるのは、歯周病・口内炎(犬はとくに歯石・歯周病が多く、口臭やよだれ、食べたそうにするのに食べないのがサイン)、腎臓病・肝臓病・心臓病、消化器の病気、腫瘍など。元気がない・体重が減ってきた・他の症状があるときは、迷わず受診しましょう。犬は猫ほど絶食そのものが直接の原因になりにくいとされますが、高齢犬・持病のある子・子犬は危険度が高いので油断は禁物です。「そのうち食べるだろう」と待ちすぎず、気になるときは早めにかかりつけの獣医師に相談してください。
食べてもらう工夫

病気が原因でない(または治療と並行して)食欲を後押しするには、次の工夫が役立ちます。
- 人肌くらいに温める:香りが立って食欲を刺激します。※温めすぎに注意し、与える前に人肌まで冷ましてやけどを防いで。
- ぬるま湯・白湯でふやかす:やわらかくなり、水分も一緒にとれます。歯が弱い子にも。
- 高嗜好性のトッピング:ゆでたささみ、無塩のかつお節、馬肉のトッピングなどで香りと食いつきをアップ。トッピングは主食を大きく崩さない範囲で。多くても全体の2割ほどにとどめ、玉ねぎ・ねぎ類など犬に有害な食材は避けて。
- 回数を増やして1回量を減らす:1日3〜4回に分け、胃腸の負担を軽く。
- 食器を肩の高さに:食器台を使い、少し下を向いて食べられる高さにすると、首や足腰が楽です。
- 手から与えてみる:飼い主さんとのふれあいで意欲が戻ることも。
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食べない時のフードの切り替え方
食欲が落ちてきたタイミングは、フードを見直す機会でもあります。切り替えるときは、今のフードに少しずつ新しいフードを混ぜながら割合を増やしていくと、お腹への負担を減らせます。途中で食べなくなったら、無理に割合を進めず一旦元の割合に戻して様子を見てあげてください。
食べやすいフードの条件
- 年齢に合った総合栄養食(シニア用・高齢犬用)で、原材料の最初が肉類など良質な動物性タンパク質のもの。
- 消化が良く、やわらかい:ウェット、ふやかし対応、小粒など食べやすく、香り立ちが良いと食いつきやすい傾向。
- 関節ケアへの配慮があるとシニアの体に優しい。関節のケアを本格的に考えるなら「シニア犬の関節サプリの選び方」もあわせてどうぞ。
⚠️ 療法食は必ず獣医師の指示で:腎臓病用などの療法食は、自己判断で与えたりやめたりせず、必ず動物病院で相談してください。「シニア用フード」と「療法食」は別物です。
食べやすさで比べる2タイプ
| タイプ/商品名 | 特徴 | 価格目安(税込・2026年8月時点) | 対応年齢 |
|---|---|---|---|
| シニア用総合栄養食 カナガン(グレインフリー) |
チキン主体・穀物不使用。香り立ちが良い | 2kgで6,732円前後(送料込み目安) | 全年齢〜シニア対応 |
| トッピング用 馬肉パラパラミンチ |
生馬肉をミンチ状に加工。香りで食欲を刺激 | 300gで1,045円前後の実売例あり | 全年齢対応(トッピングは全体の2割程度まで) |
※価格・仕様は2026年8月時点で確認できた情報をもとにした目安です。変動する場合があるため、購入前に公式サイト・各ECサイトで最新情報をご確認ください。
原材料の最初がチキンで、穀物不使用のレシピを採用しているのが特徴です。
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食器に高さをつけると首や足腰の負担が減り、シニア犬がうつむかず食べやすくなります。高さ調節や折りたたみができるタイプが便利です。下のボタンから楽天・Yahoo!・Amazonで似たタイプの商品を探せます。
認知症・介護期で食べない・食べ方がおかしいとき
老犬では、認知症(脳の老化)で食べ物をうまく認識できず、食べないことがあります(逆に食べ過ぎることも)。夜鳴き・徘徊・昼夜逆転などが一緒に見られたら、認知症の可能性も。次のような工夫が役立ちます。
- 手から与える・声をかける:「ごはんだよ」と教えてあげる。
- 食器の位置を分かりやすく:いつも同じ場所に、ぶつからない動線で。
- 気になるときは動物病院に相談(DHA・EPAなどの食事面のアドバイスをもらえることも)。
介護が進んで自分で食べられないとき
寝たきりなどで自力で食べるのが難しくなったら、やわらかいフードをシリンジ(針なし注射器)で少しずつ与える方法もあります。ただし、むせ込み(誤嚥)の危険があるため、進め方は必ず獣医師に相談してください。無理に口をこじ開けて食べさせるのは避け、その子のペースに寄りそってあげましょう。
※あくまで私個人の経験で、すべての子に当てはまるとは限りません。食欲不振が続くときは必ず獣医師にご相談ください。
我が家の年長の子も、シニアになって食が細くなってきました。多頭飼いなので、食べない子だけ別の場所で落ち着いて食べさせるようにしています。効果を感じたのは「人肌に温める」と「いつものごはんに少しだけ高嗜好性のトッピング」。それと、食器を少し高くしたら、首をかがめずに食べられて食いつきが良くなりました。ただ、明らかに元気がない・続けて食べないときは工夫で粘らず、すぐ病院へ。「早めの受診が結局いちばん」だと痛感しています。
よくある質問
Q. 水はよく飲むのにご飯だけ食べないときは?
A. 水をよく飲むのに食べない状態が続くときは、むしろ早めに動物病院へ相談したほうがよい場合もあります。とくに老犬は体力の余力が少ないため、丸1日を超えて食べない状態が続くなら受診を検討しましょう(持病がある子はそれより早めに)。
Q. フードを変えたら少し食べるようになりました。このまま様子見でいい?
A. 一時的に食べても、体重や元気が戻らないときは別の原因が隠れていることがあります。かかりつけ医に経過を伝えながら見直すと安心です。
Q. 手作りごはんに切り替えるべきですか?
A. 手作り食は栄養バランスの調整が難しいため、自己判断での長期切り替えはおすすめしません。取り入れる場合は獣医師に相談してからにしましょう。
まとめ:工夫しつつ、迷ったら早めに受診を
老犬が食べないのは、老化のこともあれば、歯周病・腎臓病・心臓病などの病気のサインのこともあります。完全に食べない・丸1日食べず元気もない・水も飲まない・嘔吐下痢があるときはすぐ動物病院へ。工夫を試しても変わらないときや、少しでも「いつもと違う」と感じたら、自己判断せず早めにかかりつけの獣医師に相談してくださいね。

